24Oダイアリー

旅行の記録

2.10 3000万人と沐浴をしてみた@アラハバード

4時に起きる。一晩中マイクでお経を唱えている声が聞こえていたので、2時半くらいから半分寝てて半分起きてるような状態だった。

 

今日はクンブメーラ期間の中でも重要な日である。

そのせいか宿を出ると朝4時なのに人手が多い。今日に限らずクンブメーラの間はこんなものなのかもしれない。

バラナシもそうだが、聖地の朝は早い。

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8kmほど歩いてサンガム(ガンジス川ヤムナー川の合流地点)に向かう。交通規制とリキシャ不足で脚に頼らざるを得ない。リキシャが供給不足なんて初めてのことだ。いつもは有り余ってるのに。

どれだけ進んでも延々と続く巡礼者の列は壮観だ。今日だけで3000万人以上が沐浴すると予測されていた。

 

 

サンガムに近づくと人の列は今までの数十倍に膨れ上がる。インド中から巡礼者がこの一帯に集まるのだ。

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空が明るくなり始め、サドゥ(行者)たちのパレードが始まる。柵と人混みであまり見えなかったが、全身に灰を塗ったサドゥ(そのうち何割かは全裸)や、オレンジの装束を纏ったサドゥが確認できた。

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沐浴は荷物を見張り合うためにたろうちゃんと合流してから行うので、朝は見学だけにとどめる。たろうちゃんはこの頃はまだ宿でグースカ寝ている。

 

 

川岸は地獄のような混み具合である。

川岸から離れた部分はそうでもないが、川岸に近づくにつれ人の密度が急増し、沐浴から戻る人たち(濡れたままの人も多い)とこれから沐浴に向かう人でごった返していた。

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とにかく押し合いへし合いである。その熱気で地面に敷いてある枯れ草のむわっとした匂いが立ち込めていた。行くも戻るも地獄だ。

 

「チャロ(進め)」という声と「アラムセ(落ち着け)」という声が激しく交錯する中で、何度もバランスを崩しそうになりながら川岸にたどり着き、写真を撮ってすぐ引き返した。

なんとなく海水浴場っぽい。

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たろうちゃんと合流した後は橋を渡りサドゥのテント村に向かう。

 

このような細い橋がいくつも架けてあるが、これはクンブメーラ用の一時的な橋なのでクンブメーラが終わったら外すそうだ。

ガンジス川ヤムナー川の川幅は広く、1kmはある。大変な労力だ。

クンブメーラが終わりテント村と橋がなくなったアラハバードがどんな感じかとても気になるところである。

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サドゥ村では様々なサドゥが庵を構えていた。

 

チャイを飲みながら佇むサドゥ(全裸)、

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クジャクの羽飾りがついた棒でお祓いっぽいことをするサドゥ(全裸)、

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車のボンネットで胡座をかくサドゥ(全裸)、

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幼子のサドゥ(全裸)、

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女のサドゥ、

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渋めのサドゥなどなど。

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もはやサドゥがクンブメーラの重要な観光資源と化している。

もちろん服を着たサドゥもたくさんいるし、むしろそちらの方が多い。

 

ただ全裸のサドゥのインパクトが強すぎる。

なんでみんな竿に銀のリング付けてんだよ。服着てるサドゥも脱いだらあれ付いてんのかな……

 

散策中にはこんな看板を見つけた。調べてみたらヨガ界のすごい人らしい。

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沐浴をするためにサンガムに戻る。

サンガムもサンガムで面白く、綱渡りをする少女や新聞を読むサドゥなどがいる。

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サドゥって俗世間捨ててるんじゃないのかよ。

 

 

クンブメーラでの沐浴は1回で通常の沐浴1000回分と同じ効果があるらしい。スーパーボーナスタイム期間なのである。

サンガムの水は冷たく、濁っていた。

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しかしこれは聖なる水だ。汚いなんて言ったらインド人に怒られてしまう。

 

ここの水を持ち帰るためのボトルが売られているし、結構な数の人がそれを買って水を入れて持ち帰っているくらい聖なる物なのだ。

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川の近くの寺院からアラハバードを見渡すことができた。人とテントだらけだ。

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アラハバードでは外国人が珍しいのかめちゃくちゃセルフィーを頼まれる。1日で20回以上は撮ったと思う。

セルフィー撮るまでいかなくても50人以上に「Which country?」とか「China?」とか「कहाँ से?(どこから?)」とか聞かれた。

アラハバードの住民だけでなく、田舎(というか観光地じゃないところ)からクンブメーラに出てきた人にとっても外国人は珍しいんだろう。

確かに見回してみても外国人は滅多にいない。クンブメーラ中はインド人が多いから1万人に1人もいるかどうかってレベルな気がする。

 

またアラハバードは英語が通じにくい。下手すれば数字も英語が通じない場合がある。店の看板もヒンディー語のみの表示が多い。外国人が殆ど来なければそんなものかもしれない。

覚えたトラベルヒンディー語がここでめちゃくちゃ役立った。

ヒンディー語で話しかけてくる住民やサドゥにも喜ばれた。

 

帰りも数キロ歩かなければならないところだったが、途中で優しいおっちゃんが帰り道だから乗ってけとバイクの後ろに乗せてくれた。

北インドでは特に人の優しさが身にしみる。

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