5.1 博物館めぐり@テヘラン
テヘランに着きまずはビザセンターがあるオフィスへ。
中に入ると人でごった返しており、いくつかある窓口への並び方も乱雑である。ラマダン開始予想日(新月の観測によって直前で変わることがあるらしい)と滞在可能最終日が被っていたためビザを延長してイランでラマダンを少しだけ体験してみたかったが、1日か2日のために金を払ってこの人混みに並ぶのはやめようと決意した。せめて滞在可能なのが入国日から数えて20日目の24時までなのかだけでも確認したかったものの、空いているスタッフがいなかったので断念。20日分しかビザをくれなかったバクーのイラン大使館が悪いということにしておこう。
というわけでテヘラン観光。何となく見ていたmaps.meで見つけた旧アメリカ大使館博物館に行くことにした。イスラム革命のあとアメリカ大使館人質事件があった場所だ。
地下鉄を降りるとすぐにこんな落書きがある。
この壁伝いに進んでいくと博物館の入口がある。
チケットからして反米ムードがすごい
中に入ると自由の女神のポスターがあった。落書きといい自由の女神は反米イラストのモチーフにされやすいのだろうか。
廊下の右手には頑丈そうな扉があった
扉の向こうにはガラス張りの部屋がある。「The glassy room for top secret negotiations」だそうだ。007みたいで何となくカッコいいな。
執務室のようなもの。机の上には「confidential」と書いた書類などが並んでいた。
大使館が突入され占拠される前のわずかな時間の間に職員たちはシュレッダーや火で機密書類を処分したそうなのだが、イラン人の懸命な作業によって復元され機密情報がイランに渡ってしまったらしい。
タイプライターもたくさん置いてある
機密書類のセーフティーボックス。無理やり開けようとしたのか銃弾の跡が残っていた
また分厚い扉で隔てられた部屋だ
なかなか面白い場所だった。地球の歩き方などに載ってないのが残念である。
昼ごはんを食べた後は科学技術博物館へ。
とその前に、博物館の近くにもう一つビザセンターっぽいのがあるようなのでそこに行ってみた。この部屋に行け、いやこっちの部屋だとたらい回しにされたあとやっと自分の最終滞在可能日が判明した。やはり入国日から数えて20日目のうちに出なければ行けないようだ。
科学技術博物館は客は誰もおらず、スタッフが暇を持て余していたのか丁寧に説明してくれた。
イランは砂漠で寒暖差が激しいので、冬のうちに氷をたくさん作って夏に備えていたらしい。他にも水車や風車のミニチュアなどもあった。
天文観測の器具や外科医療の器具が並んでいたりもする。天文観測エリアでは、サマルカンドで見たウルグベク天文台のミニチュアがあって「ここ行ったとこだ!」と少し感動した。
光エリア。ガラスでレーザーを屈折させてみたり偏光板でプラスチックのコップを見てみたりする体験メインのコーナーだ。子供の頃に行った科学館を思い出す
なぜか宇宙服を着た象が吊るされていた
最後は物理のコーナー。振り子やらボールとレールやらが並んでいる
この前テヘランを散策した時は金曜日でバザールはほとんど閉まっていたが、今日は活気にあふれていた。
総菜屋さんでスープを購入(11万レアル)(90円)。サンプルを見ても分からず困っていたら隣の店のおじいちゃんが助けてくれた。日本で働いていたらしい。
名前は3回聞いても上手く聞き取れなかったので諦めた。野菜と肉のとろみが強いスープである。サンドイッチに飽き飽きしていたこともありとても美味しかった。
トルコ国境に向かうためまた北西イランへ。次の目的地はアルダビールだ。二晩連続の夜行バスはなかなかつらい。