24Oダイアリー

旅行の記録

12.25-26 シルクロード再び@西安

12.25

24日に年内最後のゼミと授業が終わることが判明したため、旅行に行くことにした。

 

行き先は西安。大好きなシルクロードの始点だ。先月セントレアに就航した長龍空港のセントレア-西安便がなんと往復13000円だったのだ。予約したのは出発日のたった5日前である。無料で荷物を預けられるのにこの価格は素晴らしいと言うほかない。

 

というわけで朝7時のバスで東京を出発し、13時に名古屋に到着。JRのホームできしめんとどて煮を食べてから実家に帰り、少しのんびりしてからセントレアへ。

 

長龍航空のグランドスタッフは全員中国人だ。チェックイン列は非常に短く、ほとんどが中国人のようである。

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実際に乗ってみると200人ほどのキャパシティの飛行機で3分の1くらいしか埋まっていなかった。ネットでの情報によれば乗客が数人だったこともあるようだ。

5時間ほどで西安に到着。入国審査官は英語が喋れないようだったので、マイクに中国語で話した内容がタブレットに表示される方式で入国審査が行われた。トルコ渡航のみ目的・人数・回数を尋ねられた。

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荷物を受け取る待ち時間に仲良くなった日本人と中国人留学生の3人で空港泊。寝ようと思っていたが仲良くなった5時くらいまで話し込んでしまいあまり寝ることができなかった。留学生の楊が「中国はでかすぎるし人も多すぎるから政治ができる人間が強い力で政治した方がうまくいく、だから中国は今のままでいい」と言っていたのが印象的だった。
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10月に開通したばかりの地下鉄で空港から市内へ向かう。楊が案内してくれたので助かった。出身は天津だがこの便が安すぎたのでお母さんも西安に来て一緒に観光するらしい。

長安通というICカードのデザインにキティやクレヨンしんちゃん

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開通から間もないのでとても綺麗である。

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地下鉄には企業の広告の代わりに共産党プロパガンダが並んでいる。
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映像もプロパガンダ臭がすごい

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2019年は中華人民共和国の建国から70周年らしい
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駅を出るとランドマークの鐘楼が目を引く。

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鐘楼で楊君と別れ、ヤハウェさん(日本人)と2人で朝ごはんを探しに出掛けた。ヤハウェさんはなぜかカードの裏面のサインにヤハウェと書いている少し変わった人である。エルサレム岩のドームに入れないのが癪だったのでムスリムになったらしい。変わった人である。


回民街(イスラム街)から少し入った通りのローカルな店で朝ごはんの定番である(らしい)羊肉丸子胡辣湯(7元)(107円)を。

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ラー油を混ぜずに食べると中華風のカレーのようなスパイスが効いた味だが、ラー油を混ぜると完全に中国っぽい味になる。野菜がたくさん入っているのが嬉しい。

 

またパン(1元)はそのまま食べると形容しがたい食感だが、ちぎってスープに入れてみろとおじさんに言われたので従うと、いい感じにスープを吸って美味しくなった。
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続いて腊牛肉夹馍(15元)。ヤハウェさんとシェアしようと1つだけ注文すると、店員さんがナイフで半分に切ってくれた。思わぬ心遣いにほっこりする。
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腊牛肉はスパイスに肉を漬け込んだ回族の定番の肉料理で、それをパンで挟んだものが腊牛肉夹馍である。味が染み込んでホロホロになった牛肉が実にうまい。

 

回民街にはナンを売る店も多々あり、中央アジアを思い出す。新疆もこういう感じなのだろう。

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腹ごなしが終わったところで清真大寺へ。西安最大のモスクである。ぱっと見は仏教寺院のようだが、レリーフイスラム的な幾何学模様を見てとることができる。ただここにも社会主義核心価値観の魔の手が忍び寄っていた。

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敷地は非常に広く、門を潜るたびに雰囲気が変わる。
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ウイグル語と思われる文字も
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新疆のモスクは完全に宗教的機能を失ったと聞いているが、どうやらここも同じのようだ。掃除人の老人たち(ムスリムかどうかははっきりしない)はいるものの、祈りを捧げる信者は一人もいない。もしかしたら時間的なものかもしれないが、今まで訪れたイスラム諸国ではいつモスクに行っても一人は祈る信者がいたものだ。

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ヤハウェさんともお別れして宿で荷物を下ろし、油泼面を食べに近くの人気店へ。厨房で麺を打っているのが見える。

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麺の下に具が入っている混ぜ麺だ。
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混ぜていると、通りがかりのお姉さん店員が「混ぜが足りない」と混ぜてくれた。一口食べたところで、通りがかりのおばあちゃん店員が「混ぜが足りない」とさらに混ぜてくれた。
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うどんと中華麺の間のような麺で、心地よいコシがあり素晴らしく美味しい。程よい辛さの油がよく絡む。卓上のニンニクをかじりながら食べてみろとおばあさんに言われて食べてみると味がグレードアップした。これで15元はかなりお得だ。衝撃的である。

 

トイレの小便器によくこれが書いてあるが、アームストロング船長の言葉を思い出すのは私だけではないだろう。
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続いて陝西歴史博物館に来たがどうやらチケットが予約制らしく、今日と明後日は売り切れで明日の15時のみが空いているということで予約をして離脱。無料なのはありがたすぎる。


博物館から近かったので歩いて大雁塔へ。あの有名な三蔵法師がインドから持ち帰った経典を収めるための唐代創建の塔だ。学生証を先週無くしてしまったので大学生協組合員を見せたところ、あっさり学割価格でチケットを入手。f:id:ny2401228:20191229145352j:image

仏教寺院も宗教施設だが祈りを捧げていいようで、線香を炊いて跪く人がちらほらいた。f:id:ny2401228:20191229145344j:image
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塔に登ってあたりを見回すと、高層ビルが乱立した都会であることがよくわかる。

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ただこの塔もプロパガンダ映像・看板や中国共産党の党旗が立てられていた。

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空海が修行したという青龍寺に向かう途中でいい感じのローカルな店を見つけたので刀削麺を注文してみた。ナイフで切った麺が鍋に綺麗に放物線を描いて落ちていくさまは見応えがあった。

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9元でこのボリュームは大満足だ。味は少し薄かったが。

しかし肝心の青龍寺は工事中らしく入ることができなかった。外から見た感じでは日本の寺院と大きな違いはなさそうにも見えた。


またバスに乗って興慶宮公園へ。だだっ広い公園に小さな遊園地のようなものや歴史を感じる建築物がある憩いの場だ。f:id:ny2401228:20191229150526j:image

スピーカーとマイクを用意してカラオケをする人やダンスを踊る人、楽器を演奏する人、筆で地面に字を書く人、地面に書いた字で何やらバトルをしている人など思い思いにエンジョイしていた。歌っている人や踊っている人はスマホで撮影のようなことをしていることが多かったのは何だったんだろう。
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おやつ用に適当に買った包子(1元)の具が豆腐と春雨だったのだが、味付けが独特すぎて正直ハズレだった、、、
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あまり寝れていないことと久しぶりに沢山歩いたことでかなり疲れたので、いったん宿に戻って1時間ほど昼寝をしてまた外出。

 

鐘楼近くのスターバックスのあたりはとても雰囲気が良い感じだ。

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夜の回民街はとても賑わっていて楽しい。朝とは雰囲気が全然違う。

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食い倒れの成果を以下に示す。(急な論文調)

羊の串焼き(10元)

焼き立てジューシー鬼うま。焼いている途中に振りかけられたスパイスがほどよく効いている。ただ相場が少し高い。

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羊肉灌湯包(22元)

羊の小籠包。肉汁がすごい。皮はモチモチ。美味しいけど火傷不可避。

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麻醬涼皮(10元)

胡麻ダレのねっとり感と濃厚さがすごい。黒酢とラー油とも合う。麺は冷たいやわらかめのうどんみたいな感じでツルツルいける。f:id:ny2401228:20191229151013j:image

焼き餃子(10元)

中国は水餃子が一般的だが焼き餃子の屋台もたまにある。厚めでカリカリモチモチの皮に牛肉とニラがよく合う

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帰り道では噴水ショーを見ることができた。エレバンを思い出す。
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