24Oダイアリー

旅行の記録

12.28 兵馬俑、そして帰国@西安

朝6時に起床し兵馬俑行きのバス乗り場へ。以前バス乗り場は西安駅にあったが、少し遠いところに最近移転したという情報をヤハウェさんから得ていた。知らなかったらけっこう大変だったぞこれは、、、

 

なんとか出発2分前に7時発の始発バスに乗り込むことができた。バスの中では昨日買ったナンを頬張る。胡麻の香りが美味しかったが、総合的にはウズベキスタンのナンの方が好きだった。

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1時間ほどで秦始皇帝兵馬俑博物館に到着。「秦」と書かれたとても大きなモニュメントがある。
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始皇帝像も
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開館は8時半なので、それまで少し待機。
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開館後は混む前に早足で兵馬俑がある場所に向かう。兵馬俑は門から徒歩15分くらいと少し遠いところにある。

一号坑。1番有名な場所だ。写実的な俑たちがずらりと並んでいて見応えがある。2000年以上も前にこんなものを8000体も作るとは末恐ろしい。今は分かりづらいが、作られた当初は彩色されていたというからさらに驚きだ。
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顔も服装もリアルで、確かに当時の文化を知るには素晴らしい資料になりそうだ
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兵馬俑は通路を通って周りをぐるりと1周することができるようになっている。1970年代に地元の農民がここで井戸を掘っている際に兵馬俑を発見したそうだ
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未だ発掘・復元中のものもたくさんあった。
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一号坑に着いた時にはまだ2人しか人がいなかったが、一周し終わった頃には団体客などでガヤガヤしていたので早足で向かったのは良策であった。

 

二号坑。弓兵や騎兵の俑が見つかっているそうだが、ここはまだまだ復元が進んでいなさそうだ。

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復元済みの俑はガラスケースに展示されていて、間近で見ることができる。

弓兵
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馬を引く兵
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中級軍師
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高級軍師
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位によって髪型や服装が大きく異なっているのが面白い。冠位十二階(10年ぶりくらいに使った単語)を思い出す。

 

三号坑。最も規模が小さく、司令部と考えられているらしい。規模が小さい分、きちんと復元されていた。なぜか首なし兵が多かったが。

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文物展示館。兵馬俑では青銅製の馬車も見つかったらしい。兵馬俑がほぼ実物大(たぶん実物より少し大きい)のに対し、銅馬車はだいたい2分の1サイズである。とても精巧に作られており技術力の高さを感じる。
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兵馬俑の敷地を出るとグルメストリートのようになっている。朝ごはんがナンだけだったので少しお腹が空いたが、観光客しか来ないような店に用はないと我慢した。
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たこ焼きとうなぎの蒲焼の屋台もあった。
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無料シャトルバスで秦始皇帝陵へ。

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やたらと広かったが、正直とくに見るところはなかったように思う。
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シャトルバスで兵馬俑まで戻り、路線バスで華清池へ。大通り沿いは観光客向けの店が多いだろうと考え適当に脇道に入って昼ごはんを探す。工事現場のおっちゃんや地元民で賑わう店がすぐに見つかったので入店。

メニュー表もなかったので適当に麺を注文。観光地の近くにある店ではあるが、外国人が珍しいのかやたらと気にかけてくれた。厨房で麺を売っている様子を撮っていると、傍の店員が俺のスマホを指差して何か言っている。どうやら「俺が厨房に行って撮ってきてやる」という感じのことを言っているようだ。スマホを手渡すと、麺を打っている横で動画を撮ってきてくれた。

そんなこんなで着丼。何という料理かは分からないが、今までの麺とは少し具材が違う。一口食べてみるとこれが半端じゃなく旨い。

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具と麺の下にある黒いタレとを混ぜて食す。辛さはあまりないが、ほどよく後を引く痺れが食欲を増進させる。ボリュームもたっぷりあり、これで12元は最高だ。「この料理の名前は何ですか」とGoogle翻訳で店員に聞いたもののうまく通じなかったようで、結局この最高麺の名前は分からずじまいだった。

 

華清池は楊貴妃玄宗が冬を過ごした宮殿である。
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逆光
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平等院に似ている
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セクシーな楊貴妃像。ここに浴室があり温泉に入っていたらしい。
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楊貴妃の湯殿の浴槽は意外と小さい。ここと玄宗の浴槽以外はわりと最近再建されたもののようだ。
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玄宗の湯殿も楊貴妃のそれとよく似ていた。日本との温泉文化の違いなのか、思っていたよりだいぶ小さい。

広大な敷地内には山もあり、その中腹からの眺めはとても美しかった。時間の都合で途中で下山したが。
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もちろん華清池にもプロパガンダの看板が。社会主義にとって自由はとても重要らしい
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バスで西安市内に戻り小雁塔へ。8世紀のものらしい。

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小雁塔の敷地内には博物館がある。

唐三彩はやはり良い
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西安中心部に戻って最後の食べ歩き。まずは評判が良く賑わっているチェーン店で麻辣米线(10元)と肉夹镆(10元)。
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麻辣米线はツルツルとした細麺に辛味と痺れの効いたスープが絡みとても旨い。肉夹馍はパイのようなザクザクしたパンと肉がよく合う。野菜の甘味が感じられ、麻辣米线の合間に食べるとちょうどよかった。

 

コンビニでお茶を買うとレジの横にコンドームが並んでいた。サガミは相模なんだね。
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中国人はあんなに美味しい料理を際限なく発明してきたというのに、緑茶に砂糖を入れるところに関してだけは味覚を理解することができない。
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続いて大皮院通りで米线砂鍋(12元)。ライスヌードル・豆腐干糸・キノコ・うずら卵・昆布・青菜・はんぺん・湯葉っぽいやつなどが入った具沢山一人鍋だ。スープはあっさりとした味だが、故障が効いていてとても暖まる。
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こんな感じで手際良く何個も鍋を作っていた。唾が飛ばないようにするマスクをつけていたのには驚いた。
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隣の店には大量の麺がバイクで届いていた
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柿子餅(3元)。もちもちの皮に柿の餡が入ったまんじゅうである。

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ケバブ屋さんがあった
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羊大好き人間なので今日も羊の串焼きを食べた
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この店は串から外して爪楊枝で食べるスタイルだった
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回民街のショッピングセンターのようなところを歩いていると有無を言わさずニベアのようなものを塗られた
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3日間の食べ歩きの締めは桂花糕。モクセイのお菓子で、至る所にこの屋台が出ている。
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香りは金木犀のようだが、食べてみるとモチモチのお餅のような感じだ。

満足したので地下鉄で空港に行き空港泊。6時のフライトなので余裕を持って3時半に目覚ましをかけて仮眠をとった。
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出発2時間前になってもカウンターは開かず、1時間50分前くらいにやっと開いた。搭乗してみると何と15人くらいしか乗客がいない。降りた後のシャトルバスで数えてみると13人しかいなかった。撤退するにはもったいない路線なのでもっとプロモーションを頑張ってほしいものだ。

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機内食は牛肉と野菜のスパイス炒めや米が出てきた。行きの便より豪華だった。
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12.27 西安で食い倒れ@西安

まずは宿の近くの店で朝ごはん。煮卵とみんなが食べていたスープを注文。しかしこのスープ、中華スープのような味かと思いきや砂糖と酒のような味がする。あまり好きな味ではなかった、、、

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とりあえず豆浆(2元)で口直し。
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さっきのスープはそんなに腹にたまらなかったので水煎包(1元)を購入。中には牛肉・ニラ・春雨が入っていて実にうまい。
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続いて行列ができている包子屋があったので鮮肉包(1.5元)と香辣茄子包(1.2元)をいただいた。
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鮮肉包はとてもジューシーで、香辣茄子包はラー油で炒められたナスとピーマンが入っていて美味である。
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朝ごはんタイムを終え今日の観光は鐘楼からスタート。またしても大学生協の組合員証で学割を勝ち取り入場。

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天井が素敵
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鐘楼は西安の中心にあるため東西南北に大通りが伸びている様は壮観である。
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近くの鼓楼も見える。ちなみに鐘楼も鼓楼も外から見ると3階建だが実際は2階建である。
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鐘楼から鼓楼へ移動。鼓楼も鐘楼と似た造りだが、鼓楼は文字通りたくさんの太鼓が置いてある。
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鼓楼のあとは回民街を通って一駅隣の洒金橋へ。回民街はどちらかといえば観光客向けだが、洒金橋は地元民の美食街らしい。たしかにローカル感がある
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洒金橋のお目当ては羊肉泡馍。ネットで調べておいた地元民で賑わう店に入る。10時半過ぎなのにほぼ満席だ。
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羊肉泡馍(28元)は小さくちぎったパンと春雨に熱々の羊スープをかけた西安名物である。

濃厚な羊の旨味を吸って膨らんだパンは絶品だ。また付け合わせの酢漬けニンニクも実に旨い。

 

西安を囲む城壁の南門に行くと、なにかの撮影が行われていた。
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ここの入場料は中国の大学に通っていないと学割が効かないらしく、一般の入場料(54元)を支払った。

西安の城壁は高さはあまりないが一周約14kmととても長い。南門から北門まで半周することにした。レンタサイクルもあったが徒歩でのんびり行くことを選択。

城壁は微妙に凹凸があるためなかなか脚にきたが、、、

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城壁の上から落とすトゲ付き丸太や、登ってくる敵を落とすためのトゲ付きブランコが展示されていた
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城壁の北西部では陝西省唯一のチベット仏教寺院である広仁寺が見えた。城壁の外側には高層ビルが林立している。
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城壁の工事が行われている部分も共産主義核心価値観のポスターが何種類も貼られていた。この2種類はほんの一部である。
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1時間40分ほどで半周の約7kmを踏破。北門も立派だ。
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北門近くからバスに乗り、絶品の油泼面が食べられるという店に向かった。具も味付けもシンプルだがとてつもなく旨かった。見た目ほど辛くない。

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印象城という印象的な名前のショッピングセンターをぶらついた後、昨日チケットを予約した陝西歴史博物館へ。

入るとさっそく大きな獅子像が迎えてくれた。

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時系列順にたくさんの文化財が展示されている
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かわいい犬
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センターのクセがすごい
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ユニコーンっぽい
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人面獣
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麒麟レリーフ
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美意識の変化を教えてくれる女人画
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隋・唐ゾーンは流石というほかない。細やかさ、鮮やかさが群を抜いていた。

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陶器の質感とか色遣いもたまらん
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やはりシルクロードの交易で栄えたということでラクダに関するものも多かった
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宋代の陶器も素敵よね
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ちなみに博物館の正面入口の横にはプーさんこと習近平のありがたいお言葉が映されていた。

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歩いていて何か臭うなと思っていたら警察が喫煙所の吸殻入れから出るボヤと格闘していた
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夜は洒金橋で食べ歩き。

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まずは酸湯餃子(12元)。酸味と辛味とゴマの味が美味い。皮はもちろんモチモチだ。
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続いてビャンビャン面(20元)。漢字が難しすぎる西安名物だ。この文字の看板が西安の至る所にある。
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味付けは油泼面とほとんど変わらないが、麺が幅約5cmの超幅広麺なのでまた違った味わいである。ちなみに私は油泼面派である。
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明日の朝は早いのでナン(5元)を買っておいた
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洒金橋から回民街を抜けて宿の近くの岐山臊子面(8元)でフィニッシュ。
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麺が細く、ほどよい辛味と酸味であっさりと食べやすい。

味変用のニンニクの皮が床に散らばっているのも風情がある。
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12.25-26 シルクロード再び@西安

12.25

24日に年内最後のゼミと授業が終わることが判明したため、旅行に行くことにした。

 

行き先は西安。大好きなシルクロードの始点だ。先月セントレアに就航した長龍空港のセントレア-西安便がなんと往復13000円だったのだ。予約したのは出発日のたった5日前である。無料で荷物を預けられるのにこの価格は素晴らしいと言うほかない。

 

というわけで朝7時のバスで東京を出発し、13時に名古屋に到着。JRのホームできしめんとどて煮を食べてから実家に帰り、少しのんびりしてからセントレアへ。

 

長龍航空のグランドスタッフは全員中国人だ。チェックイン列は非常に短く、ほとんどが中国人のようである。

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実際に乗ってみると200人ほどのキャパシティの飛行機で3分の1くらいしか埋まっていなかった。ネットでの情報によれば乗客が数人だったこともあるようだ。

5時間ほどで西安に到着。入国審査官は英語が喋れないようだったので、マイクに中国語で話した内容がタブレットに表示される方式で入国審査が行われた。トルコ渡航のみ目的・人数・回数を尋ねられた。

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荷物を受け取る待ち時間に仲良くなった日本人と中国人留学生の3人で空港泊。寝ようと思っていたが仲良くなった5時くらいまで話し込んでしまいあまり寝ることができなかった。留学生の楊が「中国はでかすぎるし人も多すぎるから政治ができる人間が強い力で政治した方がうまくいく、だから中国は今のままでいい」と言っていたのが印象的だった。
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10月に開通したばかりの地下鉄で空港から市内へ向かう。楊が案内してくれたので助かった。出身は天津だがこの便が安すぎたのでお母さんも西安に来て一緒に観光するらしい。

長安通というICカードのデザインにキティやクレヨンしんちゃん

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開通から間もないのでとても綺麗である。

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地下鉄には企業の広告の代わりに共産党プロパガンダが並んでいる。
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映像もプロパガンダ臭がすごい

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2019年は中華人民共和国の建国から70周年らしい
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駅を出るとランドマークの鐘楼が目を引く。

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鐘楼で楊君と別れ、ヤハウェさん(日本人)と2人で朝ごはんを探しに出掛けた。ヤハウェさんはなぜかカードの裏面のサインにヤハウェと書いている少し変わった人である。エルサレム岩のドームに入れないのが癪だったのでムスリムになったらしい。変わった人である。


回民街(イスラム街)から少し入った通りのローカルな店で朝ごはんの定番である(らしい)羊肉丸子胡辣湯(7元)(107円)を。

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ラー油を混ぜずに食べると中華風のカレーのようなスパイスが効いた味だが、ラー油を混ぜると完全に中国っぽい味になる。野菜がたくさん入っているのが嬉しい。

 

またパン(1元)はそのまま食べると形容しがたい食感だが、ちぎってスープに入れてみろとおじさんに言われたので従うと、いい感じにスープを吸って美味しくなった。
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続いて腊牛肉夹馍(15元)。ヤハウェさんとシェアしようと1つだけ注文すると、店員さんがナイフで半分に切ってくれた。思わぬ心遣いにほっこりする。
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腊牛肉はスパイスに肉を漬け込んだ回族の定番の肉料理で、それをパンで挟んだものが腊牛肉夹馍である。味が染み込んでホロホロになった牛肉が実にうまい。

 

回民街にはナンを売る店も多々あり、中央アジアを思い出す。新疆もこういう感じなのだろう。

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腹ごなしが終わったところで清真大寺へ。西安最大のモスクである。ぱっと見は仏教寺院のようだが、レリーフイスラム的な幾何学模様を見てとることができる。ただここにも社会主義核心価値観の魔の手が忍び寄っていた。

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敷地は非常に広く、門を潜るたびに雰囲気が変わる。
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ウイグル語と思われる文字も
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新疆のモスクは完全に宗教的機能を失ったと聞いているが、どうやらここも同じのようだ。掃除人の老人たち(ムスリムかどうかははっきりしない)はいるものの、祈りを捧げる信者は一人もいない。もしかしたら時間的なものかもしれないが、今まで訪れたイスラム諸国ではいつモスクに行っても一人は祈る信者がいたものだ。

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ヤハウェさんともお別れして宿で荷物を下ろし、油泼面を食べに近くの人気店へ。厨房で麺を打っているのが見える。

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麺の下に具が入っている混ぜ麺だ。
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混ぜていると、通りがかりのお姉さん店員が「混ぜが足りない」と混ぜてくれた。一口食べたところで、通りがかりのおばあちゃん店員が「混ぜが足りない」とさらに混ぜてくれた。
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うどんと中華麺の間のような麺で、心地よいコシがあり素晴らしく美味しい。程よい辛さの油がよく絡む。卓上のニンニクをかじりながら食べてみろとおばあさんに言われて食べてみると味がグレードアップした。これで15元はかなりお得だ。衝撃的である。

 

トイレの小便器によくこれが書いてあるが、アームストロング船長の言葉を思い出すのは私だけではないだろう。
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続いて陝西歴史博物館に来たがどうやらチケットが予約制らしく、今日と明後日は売り切れで明日の15時のみが空いているということで予約をして離脱。無料なのはありがたすぎる。


博物館から近かったので歩いて大雁塔へ。あの有名な三蔵法師がインドから持ち帰った経典を収めるための唐代創建の塔だ。学生証を先週無くしてしまったので大学生協組合員を見せたところ、あっさり学割価格でチケットを入手。f:id:ny2401228:20191229145352j:image

仏教寺院も宗教施設だが祈りを捧げていいようで、線香を炊いて跪く人がちらほらいた。f:id:ny2401228:20191229145344j:image
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塔に登ってあたりを見回すと、高層ビルが乱立した都会であることがよくわかる。

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ただこの塔もプロパガンダ映像・看板や中国共産党の党旗が立てられていた。

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空海が修行したという青龍寺に向かう途中でいい感じのローカルな店を見つけたので刀削麺を注文してみた。ナイフで切った麺が鍋に綺麗に放物線を描いて落ちていくさまは見応えがあった。

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9元でこのボリュームは大満足だ。味は少し薄かったが。

しかし肝心の青龍寺は工事中らしく入ることができなかった。外から見た感じでは日本の寺院と大きな違いはなさそうにも見えた。


またバスに乗って興慶宮公園へ。だだっ広い公園に小さな遊園地のようなものや歴史を感じる建築物がある憩いの場だ。f:id:ny2401228:20191229150526j:image

スピーカーとマイクを用意してカラオケをする人やダンスを踊る人、楽器を演奏する人、筆で地面に字を書く人、地面に書いた字で何やらバトルをしている人など思い思いにエンジョイしていた。歌っている人や踊っている人はスマホで撮影のようなことをしていることが多かったのは何だったんだろう。
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おやつ用に適当に買った包子(1元)の具が豆腐と春雨だったのだが、味付けが独特すぎて正直ハズレだった、、、
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あまり寝れていないことと久しぶりに沢山歩いたことでかなり疲れたので、いったん宿に戻って1時間ほど昼寝をしてまた外出。

 

鐘楼近くのスターバックスのあたりはとても雰囲気が良い感じだ。

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夜の回民街はとても賑わっていて楽しい。朝とは雰囲気が全然違う。

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食い倒れの成果を以下に示す。(急な論文調)

羊の串焼き(10元)

焼き立てジューシー鬼うま。焼いている途中に振りかけられたスパイスがほどよく効いている。ただ相場が少し高い。

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羊肉灌湯包(22元)

羊の小籠包。肉汁がすごい。皮はモチモチ。美味しいけど火傷不可避。

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麻醬涼皮(10元)

胡麻ダレのねっとり感と濃厚さがすごい。黒酢とラー油とも合う。麺は冷たいやわらかめのうどんみたいな感じでツルツルいける。f:id:ny2401228:20191229151013j:image

焼き餃子(10元)

中国は水餃子が一般的だが焼き餃子の屋台もたまにある。厚めでカリカリモチモチの皮に牛肉とニラがよく合う

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帰り道では噴水ショーを見ることができた。エレバンを思い出す。
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7.16-17 飛光よ、飛光よ

5時過ぎにエアカナダにチェックイン。思っていたよりずっと長い列ができていた。

何人か前のところに昨日の韓国人がいたので声をかけ、後でまた合流することに。しかし彼女の番になってからしばらくするとカウンターに荷物を置いて下の階へ駆け出した。どうしたのだろうと思いつつも列が進んだのでチェックインをすませるとちょうど彼女が戻ってきた。どうやらカナダに行くのにeTA(アメリカでいうESTAみたいなやつ)を取っていなかったため申請用にWi-Fiカードを買ってきたらしい。英語が全然わからないから助けてくれと言うので時間制限と戦いながらも申請を済ませ、無事に搭乗することができた。

 

離陸してすぐキューバ大自然が眼下に広がる。

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航空機は国際線とは思えないもので、テレビ画面もなければ機内食も出なかった。LCCじゃあるまいし3時間以上乗る国際線だから機内食が出るだろうと期待して朝ごはんを食べていなかったのでなかなか辛かった。

 

トロントは高いビルが乱立するかなりの都会に見える。
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トロントでは2時間ちょっとのトランジットだ。バンクーバーに向かうという韓国人の彼女と別れ、乗り継ぎカウンターへ。乗り継ぎだけなのにここでもまた荷物検査があった。

手続きを済ませたあとは朝ごはんと昼ごはんを兼ねてハンバーガーセット(1200円)。カナダでは表示価格は税抜きであり、かなりの税金がかかるということを忘れていた。
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トロントから羽田は13時間のフライトである。

初和食は家で食べると決めていたので機内食は全て和食じゃない方を選んだ。
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おやつにカップヌードル。オーソドックスな醤油味かと思ったら薄い塩味だった
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2回目の機内食
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日本の景色もなかなか綺麗でんな
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ついに帰国してしまった、、、あまりにも腹が減ったのでおにぎり買ってしもた、、、日本の米まじで旨すぎ、、、
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羽田からセントレアまでのフライトは久しぶりのANAだったが、機内の安全案内が日本ぽくて良かった
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厚い雲が夕日を受けて綺麗に輝いていた
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1時間足らずで名古屋に到着。ついに10ヶ月にわたる海外生活が終わりを告げた。

飽きっぽい上に期間があまり長くなかったため、あまり1箇所に長居することはなく比較的効率が良いというかディープなところまでは潜らない旅をしてしまったのが少し残念だが、本当に本当に楽しい10ヶ月だった。いつか必ずまた旅に出よう。まだまだ見たい景色、食べたいものがたくさんある。

7.14-15 最低なバスと最高な夕日@サンティアゴデクーバ、ハバナ

7.14

朝はチーズオムレツサンド(2ペソ)(9円)。賑わっている店なだけあって美味しかった。

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旧市街から少し海の方へ歩くとインスタ映えっぽいスポットがある。日の向き的に午前中が美しい。
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旧市街に戻りキューバ歴史博物館へ。キューバを支配したベラスケスが住んだ家である。キューバで一番古い建物と言われており、調度品が興味深い。例のごとく撮影料5CUC(550円)なので写真は無い。外観の写真も撮り忘れてしまった……

昼ごはんは人民食堂と観光客用の店の中間のような店に入った。日曜日なので半分くらいの店は閉まっていた。

豚肉煮込みのようなもの(35ペソ)(150円)を注文。肉は美味いがやはり少し米が多かった

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少し散策してからバカルディ博物館へ行くと、停電だからまた後で来た方がいいと言われた。そういえば昨日の朝も停電があり、扇風機が止まってかなり暑かった。

時間を潰すために昨日行って美味しかったカフェを訪れたが、ここも停電でコーヒーが出せないと言う。ポットに入ってるのを注ぐだけだと思うんだけどな……他の客はコーヒー飲んでるんだけどな……

 

釈然としない気持ちを抱きながらしばらく散歩してからバカルディ博物館にリベンジ。ここはサンティアゴデクーバの初代市長バカルディの家である。家とは思えない造りだ。

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美術品、キューバの独立や革命の英雄にまつわる品、さらにはエジプトのミイラまで展示してあった。

 

パドレ・ピコ。谷中銀座を思い出す階段だ。よく見ると連結してる犬のカップルがいる。f:id:ny2401228:20190724174324j:image

この近くにあるルチャ・クランデスティナ博物館は残念ながら閉まっていた。地球の歩き方によると開館時間のはずなのだが……ダイヤモンド社はちゃんと仕事してくれ…
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そこら辺の露店で人民タバコのクリオーヨを見つけたので購入した。1箱10ペソと輸出用タバコの半額である。
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フィルターのない両切りタイプで巻き方が弱いため吸っているとタバコの葉が少し落ちてくる。味は悪くなく、巻紙からシロップの味がするのが面白い。
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サンティアゴデクーバの中心から3kmほど歩いてサンタ・イフィヘニア墓地へ。ここにはフィデル・カストロとホセ・マルティの墓がある。

先日も書いたようにカストロは独裁者ながら自分の銅像などを作らせなかったのだが、墓も実に質素なものだった。トルクメニスタンの誰かさんとは大違いだ。左奥に見えているのはホセマルティの墓である

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近くには革命戦士の墓もあった
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中心部に戻り、おやつがてら牡蠣スタンドに入ってみた。謎の液体に入った生牡蠣が出現。これで8ペソと安くて美味いがお腹が少し心配である。結局何も無かったが。

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夜ご飯はピザとピニャコラーダ。夕日は見えなかったもののオレンジ色の雲が綺麗だった。
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サンティアゴデクーバでは7月末にカーニバルが行われるらしく、その準備が進んでいた
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出発時間になってもバスターミナルで何か揉めているので英語とスペイン語が分かる乗客に話を聞いてみたところ、「18時発のキューバ人用バス(Omnibus)が壊れて発車できなかったので代わりに22時発の外国人用バス(Viazul)でその乗客を輸送する。俺達Viazul組はいつ出発できるか分からない、たぶん次のViazul(翌朝6時)で出る」とのこと。

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……ふざけるのもいい加減にしろ。何のためのバカ高い(51CUC=5600円)外国人用バスやねん。予備のバス用意しとけや。次のバスも乗客いるだろうしみんな玉突き式に次のバス乗らなあかんのか?1日3本しかないのに???

状況を説明してくれたドイツ人は奥さんがキューバ人で毎年キューバに来ているそうなのだが、「昔は外国人用バスに地元民が乗ることなんてなかった。増してや外国人を立ち退かせるなんてことは考えられなかった」とのこと。「俺は東ドイツ出身だけど表現の自由の規制とか物不足とかキューバとすごく似ている」とも言っていた。

 

Viazul組の猛抗議により一旦は乗車でき安心したのだが、スタッフが方針を転換したらしく俺らの預け荷物を勝手に降ろしバスを降りるようにと高圧的に言い始めた。しかし誰も立ち退かず数十分が経過。みんな断固戦う姿勢のようだ。

ちなみにViazulは外国人用バスのはずなのに、なぜか今回はもともとの乗客の8割がキューバ人で外国人は俺含め2人しかいなかった。そのため全く英語での説明がない。俺もキューバ人に便乗して少なすぎるスペイン語の語彙力で抗議し悪態をついておいた。

 

しかし結局何とか話がまとまったらしく、俺らは0時発のOmnibusに乗って出発できることになった。通常Omnibusに外国人は乗れないのでレア体験である。まあ10人ちょっとの空きがあったなら揉めてないで最初からそれに乗せてくれやという話なのだが。

めっちゃ綺麗やんけ。価格もViazulの10分の1程度らしい。これが社会主義か……

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7.15

8時に目覚めたがまだ半分しか進んでいない。サンティアゴデクーバ-ハバナ間は15-16時間かかる距離なのだからそれもそうだ。

朝ごはんのためにバスが店に立ち寄ったものの、最初の2軒は材料がなかったらしく最終的には路肩の露店で食べることになった。

スパゲティ入りのパンのようなものを期待しPan con pasta(パスタのパン)というメニューを注文したが、よく分からないソースが塗られただけのパンだった。残念。

 

昼ごはんのために停まったのは、Viazulが停まるような店とは違い少し薄汚れた所だった。これは期待できる。ペソ払いの安い所に違いない。

しかし渡されたメニューを見て愕然とした。米2CUCチキン8CUCなど高すぎる。こんなものに金は払えんと昼飯抜きを決定した。キューバどころかこの長旅の最終日で数百円の出費などどうってことはないのだが、気に入らない所に金を遣うことに対する拒否反応がどうしても出てしまう。

店を出る時にキューバ人が見ているメニューをのぞいてみたところどのメニューも数十ペソだったので外国人用とキューバ人用のメニューがあるようだ。これが社会主義……

 

結局17時にハバナに到着。この旅最後の夜行バスは色々かなりしんどかった。

革命広場前の記念館に行く予定だったのだが遅延により閉館時間になってしまっていたため断念。

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クールなグラフィティを発見
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余ったCUCで高めの葉巻(1本8CUC)を購入した。こんないいやつどこで吸おう……
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旧市街を散策しているとトリニダーで会った韓国人に再会。一緒に夜ご飯を食べてから夕日を見ることにした。

夜ご飯は少しリッチに3.5CUCのロパ・ビエハ・デ・セルド。豚肉と野菜の煮込みだ。

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少し路地を入ったところにある安めのCUC払いの店を選んだのだが、かなり美味しかった。CUC払いの店は当たり外れが大きいらしいがこれは大当たりである。キューバ人っぽい客も数人いたので地元民用レストランと外国人用レストランの中間くらいの店なのかもしれない。

 

 

曇っていたが夕日もとても綺麗だった。ついに帰国かと思うと感慨深い。感慨深いなどという言葉で到底済むようなものではないが……f:id:ny2401228:20190724181006j:image

 

最後にペソを使い果たすべくジュースとヨーグルトとコーヒーを飲んでからバスで空港へ向かった。明日の朝のフライトなので当然空港泊だ。
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7.12-13 革命と音楽の街@サンティアゴデクーバ

7.12

6時半に宿を出てバスターミナルへ。サンティアゴデクーバまでは13時間の道のりだ。

昨日バスの預け荷物を受け取る時もそうだったのだが、荷物を預ける際に竹かごを指差しチップを要求された。そんながめつい真似をされたのは後にも先にもトリニダーだけだった。

 

途中で昼ごはんのための休憩タイムがあるが、Viazulは観光客用のバスなので当然CUC払いの高い店に停まる。一番安かった2CUC(220円)のチーズサンドイッチを注文。さすがにクオリティも量も違うため一概には言えないが、価格だけで言えばキューバ人用の店の8倍以上の価格である。まあ大きさは倍以上あるけど。

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結局14時間かかりサンティアゴデクーバに到着。バスターミナルから中心地も少し遠く、宿に着いたのは23時前だった。宿はトリニダーの情報ノートに出て来たマリアの家をチョイス。バスルーム付きのシングルルームで1泊10CUCだ。

 

少し休憩してから夜の散歩へ出かけた。夜ご飯はピザだ。この時間はピザ屋くらいしか開いていない。

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サンティアゴデクーバは音楽の街なので、至る所から音楽が聞こえてくる。

 

7.13

まずはモンカダ兵営博物館へ向かう。朝ごはんは5ペソ(20円)のピザ。

 

サンティアゴデクーバの街並みも良い感じだ

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街のど真ん中に柔道教室。なぜか看板に「霊感」と書かれていた
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モンカダ兵営は1953年7月26日(現在の革命記念日)にカストロたちが襲撃したキューバ革命始まりの地である。この襲撃は失敗に終わりカストロは投獄されたが、恩赦によって出獄したのち亡命先のメキシコでゲバラと出会い5年半後にキューバ革命を成功させることになる。

 

入口は当時の弾痕が残っており激しい戦闘を物語っていた

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中はいつも通り撮影料が5CUCだったため撮っていないが、当時使われた武器や服、戦死した人たちの写真が展示されていた。

 

モンカダに関係してかサンティアゴデクーバはゲバラよりもカストロの絵や写真が圧倒的に多い。しかしカストロは自らが崇拝されるのを嫌っていたため、銅像などは存在しないらしい。

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中心部にほど近い場所にテントが並びマーケットのようなものができていたが、品揃えはかなり微妙だった。

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パスタのテントはすごい騒ぎになっており野次馬も群がっている

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一方輸入品スーパーとでも言うべき高い店はこんな感じ。モノ自体は多いが種類が少なく選択肢が狭そうだ。
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暑いので5ペソでアイスが買えるのはありがたかった。しかも美味い。

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トリニダーの情報ノートで見つけた食堂が開いておらず他に良さそうな食堂も見つからなかったので昼もピザになってしまった。

ハムピザは値段がチーズピザの2倍(10ペソ)になるわりにハムがだいぶしょぼかった……

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暑すぎたので宿で少し涼んでからまた散策に出かける。

サンティアゴデクーバのカテドラルはキューバで見た中で一番豪華な教会だったf:id:ny2401228:20190722200904j:image
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ちょうど中ではセレモニーをやっており、ろうそくを持った子どもたちが堂内をゆっくりと行進していた
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街の中心のマルテ広場は夕方になるとたくさん屋台が並んでおり祭りのようになっていた。同じ値段で同じものが何軒も並んで売っているのが社会主義国っぽい。
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ベーコンサンドのようなもの(3ペソ)をつまんでみた。削ぎたてで美味い。
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屋台をはしごしてフライドチキンとコロッケも購入

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食べ終わって他の屋台を冷やかしていると、「覚えてるか?宿で会ったよな?あれだよ、俺のおばさんの宿だよ!」と全く面識のない男に話しかけられた。怪しさMAX。

この祭りはモヒートの祭りで美味しいモヒートの店を知っているから教えてあげると言うので暇つぶしがてら付いていった。キューバ人はあんまりモヒート飲まないしこの街の週末はいつも屋台出てるって聞いたことあるけどな。f:id:ny2401228:20190722200918j:image   

数分ほどでバーに着きドアを開けて手招きしていたが、暗くて客が誰もいなかったので断って広場に戻った。後で宿のおばさんに聞いてみたらこんな男は知らないし今日はモヒートの祭りでもないと言っていた。

向こうの人違いか悪い奴かのどっちかだろう。「宿ってマリアの?」と聞いたら「そうそうマリアだよ」と言っていたのでオレオレ詐欺的手法で話を合わせてくるタイプの悪い奴である確率がかなり高そうだ。

 

キューバの公衆便所あるある「便座がない」「トイレットペーパーがない」「壁が低い」
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カフェで人民葉巻を見つけたので購入。1本1ペソと輸入用のブランド物葉巻の200-400分の1くらいの値段だけあって味や香りはあまり良くない……

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夜9時過ぎになると広場でライブが始まり踊っている大人(特にカップル)が目立ち始めるf:id:ny2401228:20190722200858j:image
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夜食は揚げたてチュロス。安いが非常に鈍重な食感だった……重い……

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7.10-11パステルカラーの街@トリニダー

1時間前にチェックインしなければいけないViazulの制度を呪いながら朝5時に宿を出てバスターミナルへ向かう。この時間でも市バスが走っているのは驚きだった。ただいつ自分の乗りたいものが来るかは分からなかったのでターミナルまでの3kmは歩くことにした。

ハバナからトリニダーは6時間半の道のりである。夜行がないのが残念だ。

 

途中の景色は美しく、キューバの広大さを感じる

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1時間ほど遅れ、14時過ぎにトリニダーに到着。

トリニダーはハバナに次ぐキューバのメジャーな観光地であるため、バスを降りるとカサとタクシーによる怒涛の勧誘が始まる。バスの外からも勧誘されるし、ターミナルの外側にも列をなして待ち構えていた。

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勧誘を全て断り、安くて評判の良いカサにチェックイン。オーナーのレオがフレンドリーで居心地が良い宿だった。

昼ごはんにコーヒー(2ペソ=9円)とオムレツサンド(6ペソ)。相変わらずシンプルだ。
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冷蔵庫にとっとこハム太郎のシールが貼られていた
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足りなかったので他の店でピザも注文。
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トリニダーはカラフルな街並みが美しいことで有名な街で、歩くのがとても楽しい。f:id:ny2401228:20190720111655j:image

0.25CUC硬貨の裏面に彫ってあるやつ
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街をぶらついたあとは革命博物館へ。ハバナが8CUCだったのに対したったの1CUCで入ることができる。

革命時の戦いで亡くなった人の遺品を中心とした展示がされているが説明書きはほとんどスペイン語だった。

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宿で夕食を待ちながらハバナで買った葉巻を吸ってみた。キューバの有名葉巻ブランドRomeo y Julietaの低価格モデルだが、これがめちゃくちゃ旨い。5本で3.5CUCかつ1本で40分ほど楽しめるのでコスパは良い。ちなみにキューバ葉巻の良いものは1本で20ドルを超える。どんな味なんだろう…
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夜ご飯は贅沢に宿でロブスター(10CUL)。これもハバナで会った人に勧められたのだが、ボリュームたっぷりでめちゃくちゃ旨かった。奥にあるロブスターのサルサソース和えは特に衝撃のおいしさだった。

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他にも米やマンゴージュースがどっさり出てくる。これで1人分という恐ろしさ。

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7.11

ガガガガガという馬鹿でかい音で目が覚めた。ベランダに出ると掘削機で道路を掘り返している。

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朝ごはんにめちゃくちゃシンプルなチーズサンドを食べてから散策開始。

人民ストアはあいかわらず控えめな品揃えだ
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昨日とは違い晴れていたので暑いが街並みがとても綺麗に見えた。

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街並みにクラシックカーが合うね
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トリニダーの中央広場の周りには博物館や教会が集まっている。昔はここで奴隷やサトウキビの取引が行われていたらしい。

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サンティシマ教会は全体的に内装がシンプルだが、木製の祭壇が細やかで美しい
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他にもさとうきび農園主の豪華な生活を展示したロマンティコ博物館、先住民の品が展示された考古学博物館、コロニアル建築の説明がされた建築博物館を訪ねた。全てカメラ代が5CUCだったので写真は残っていないがロマンティコ博物館が特に面白かった。

 

キューバだけあって野球グッズもたまに売られている。モノ不足の国で野球がメジャーなのは珍しい。
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トリニダーは少し中心から離れると一気に雰囲気が変わり農村のようになる

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トラックもクラシック
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暑さのあまり昼過ぎに一旦宿に戻って休憩。今日はキューバ葉巻の中でも最高ブランドであるコイーバの葉巻を味見することにした。10本6CUCと一番の低価格モデルだ。細くて燃焼時間も15分ほどである。

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味はかなり美味しい。熟成されたような香り高さが素晴らしかった。

ちなみに街を歩いているとコイーバの偽物を売りつけようとしてくる人によく出会う。店で買うよりかなり安いが、偽物なので味は良くないそうだ。

 

コイーバのタバコは1箱4CUCと他の輸出用タバコの4-5倍ほど値が張るが、他のものの4倍美味しいかというとそうでもない。

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レオによるとアチェウップマン(これも葉巻ブランドである)が一番美味しくて安いらしい。確かに美味しかった。これを吸っているキューバ人はかなり多いようだ。たしかに道端に捨てられているタバコの箱はアチェウップマンか人民タバコのクリオーヨが多い。

 

少し気温が下がった夕方にまた散策開始。

トリニダー駅には蒸気機関車があり1日1本だけ観光用に走っている。

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夜ご飯は宿で5CUCの魚料理。スナッパーフィッシュという魚らしい。甘い白身で美味しかった。
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夜ご飯の後は宿で会った韓国人と2人でキューバ音楽を聴きに行った。野外ステージでバンドの生演奏をしており1CUCで入ることができる。入らなくても外まで音は聴こえてくるが、中ではサルサを踊っている人が多く面白かった。

2.5CUCでピニャコラーダ(アルコール抜き)を注文。甘くて美味しい。

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続いて洞窟を改装したクラブへ。実は人生初のクラブである。1ドリンク付きで5CUC。23時開店となかなか遅い。

蜂蜜やレモンが入ったトリニダー名物のカンチャンチャラというカクテルを注文したものの、酒が強すぎて半分も飲めなかった……f:id:ny2401228:20190720114444j:image

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