12.28 兵馬俑、そして帰国@西安
朝6時に起床し兵馬俑行きのバス乗り場へ。以前バス乗り場は西安駅にあったが、少し遠いところに最近移転したという情報をヤハウェさんから得ていた。知らなかったらけっこう大変だったぞこれは、、、
なんとか出発2分前に7時発の始発バスに乗り込むことができた。バスの中では昨日買ったナンを頬張る。胡麻の香りが美味しかったが、総合的にはウズベキスタンのナンの方が好きだった。
1時間ほどで秦始皇帝兵馬俑博物館に到着。「秦」と書かれたとても大きなモニュメントがある。
始皇帝像も
開館は8時半なので、それまで少し待機。
開館後は混む前に早足で兵馬俑がある場所に向かう。兵馬俑は門から徒歩15分くらいと少し遠いところにある。
一号坑。1番有名な場所だ。写実的な俑たちがずらりと並んでいて見応えがある。2000年以上も前にこんなものを8000体も作るとは末恐ろしい。今は分かりづらいが、作られた当初は彩色されていたというからさらに驚きだ。
顔も服装もリアルで、確かに当時の文化を知るには素晴らしい資料になりそうだ
兵馬俑は通路を通って周りをぐるりと1周することができるようになっている。1970年代に地元の農民がここで井戸を掘っている際に兵馬俑を発見したそうだ
未だ発掘・復元中のものもたくさんあった。
一号坑に着いた時にはまだ2人しか人がいなかったが、一周し終わった頃には団体客などでガヤガヤしていたので早足で向かったのは良策であった。
二号坑。弓兵や騎兵の俑が見つかっているそうだが、ここはまだまだ復元が進んでいなさそうだ。
復元済みの俑はガラスケースに展示されていて、間近で見ることができる。
弓兵
馬を引く兵
中級軍師
高級軍師
位によって髪型や服装が大きく異なっているのが面白い。冠位十二階(10年ぶりくらいに使った単語)を思い出す。
三号坑。最も規模が小さく、司令部と考えられているらしい。規模が小さい分、きちんと復元されていた。なぜか首なし兵が多かったが。
文物展示館。兵馬俑では青銅製の馬車も見つかったらしい。兵馬俑がほぼ実物大(たぶん実物より少し大きい)のに対し、銅馬車はだいたい2分の1サイズである。とても精巧に作られており技術力の高さを感じる。
兵馬俑の敷地を出るとグルメストリートのようになっている。朝ごはんがナンだけだったので少しお腹が空いたが、観光客しか来ないような店に用はないと我慢した。
たこ焼きとうなぎの蒲焼の屋台もあった。
やたらと広かったが、正直とくに見るところはなかったように思う。
シャトルバスで兵馬俑まで戻り、路線バスで華清池へ。大通り沿いは観光客向けの店が多いだろうと考え適当に脇道に入って昼ごはんを探す。工事現場のおっちゃんや地元民で賑わう店がすぐに見つかったので入店。
メニュー表もなかったので適当に麺を注文。観光地の近くにある店ではあるが、外国人が珍しいのかやたらと気にかけてくれた。厨房で麺を売っている様子を撮っていると、傍の店員が俺のスマホを指差して何か言っている。どうやら「俺が厨房に行って撮ってきてやる」という感じのことを言っているようだ。スマホを手渡すと、麺を打っている横で動画を撮ってきてくれた。
そんなこんなで着丼。何という料理かは分からないが、今までの麺とは少し具材が違う。一口食べてみるとこれが半端じゃなく旨い。
具と麺の下にある黒いタレとを混ぜて食す。辛さはあまりないが、ほどよく後を引く痺れが食欲を増進させる。ボリュームもたっぷりあり、これで12元は最高だ。「この料理の名前は何ですか」とGoogle翻訳で店員に聞いたもののうまく通じなかったようで、結局この最高麺の名前は分からずじまいだった。
逆光
平等院に似ている
セクシーな楊貴妃像。ここに浴室があり温泉に入っていたらしい。
楊貴妃の湯殿の浴槽は意外と小さい。ここと玄宗の浴槽以外はわりと最近再建されたもののようだ。
玄宗の湯殿も楊貴妃のそれとよく似ていた。日本との温泉文化の違いなのか、思っていたよりだいぶ小さい。
広大な敷地内には山もあり、その中腹からの眺めはとても美しかった。時間の都合で途中で下山したが。
もちろん華清池にもプロパガンダの看板が。社会主義にとって自由はとても重要らしい
バスで西安市内に戻り小雁塔へ。8世紀のものらしい。
小雁塔の敷地内には博物館がある。
唐三彩はやはり良い
西安中心部に戻って最後の食べ歩き。まずは評判が良く賑わっているチェーン店で麻辣米线(10元)と肉夹镆(10元)。
麻辣米线はツルツルとした細麺に辛味と痺れの効いたスープが絡みとても旨い。肉夹馍はパイのようなザクザクしたパンと肉がよく合う。野菜の甘味が感じられ、麻辣米线の合間に食べるとちょうどよかった。
コンビニでお茶を買うとレジの横にコンドームが並んでいた。サガミは相模なんだね。
中国人はあんなに美味しい料理を際限なく発明してきたというのに、緑茶に砂糖を入れるところに関してだけは味覚を理解することができない。
続いて大皮院通りで米线砂鍋(12元)。ライスヌードル・豆腐干糸・キノコ・うずら卵・昆布・青菜・はんぺん・湯葉っぽいやつなどが入った具沢山一人鍋だ。スープはあっさりとした味だが、故障が効いていてとても暖まる。
こんな感じで手際良く何個も鍋を作っていた。唾が飛ばないようにするマスクをつけていたのには驚いた。
隣の店には大量の麺がバイクで届いていた
柿子餅(3元)。もちもちの皮に柿の餡が入ったまんじゅうである。
ケバブ屋さんがあった
羊大好き人間なので今日も羊の串焼きを食べた
この店は串から外して爪楊枝で食べるスタイルだった
回民街のショッピングセンターのようなところを歩いていると有無を言わさずニベアのようなものを塗られた
3日間の食べ歩きの締めは桂花糕。モクセイのお菓子で、至る所にこの屋台が出ている。
香りは金木犀のようだが、食べてみるとモチモチのお餅のような感じだ。
満足したので地下鉄で空港に行き空港泊。6時のフライトなので余裕を持って3時半に目覚ましをかけて仮眠をとった。
出発2時間前になってもカウンターは開かず、1時間50分前くらいにやっと開いた。搭乗してみると何と15人くらいしか乗客がいない。降りた後のシャトルバスで数えてみると13人しかいなかった。撤退するにはもったいない路線なのでもっとプロモーションを頑張ってほしいものだ。
機内食は牛肉と野菜のスパイス炒めや米が出てきた。行きの便より豪華だった。