7.14-15 最低なバスと最高な夕日@サンティアゴデクーバ、ハバナ
7.14
朝はチーズオムレツサンド(2ペソ)(9円)。賑わっている店なだけあって美味しかった。
旧市街から少し海の方へ歩くとインスタ映えっぽいスポットがある。日の向き的に午前中が美しい。
旧市街に戻りキューバ歴史博物館へ。キューバを支配したベラスケスが住んだ家である。キューバで一番古い建物と言われており、調度品が興味深い。例のごとく撮影料5CUC(550円)なので写真は無い。外観の写真も撮り忘れてしまった……
昼ごはんは人民食堂と観光客用の店の中間のような店に入った。日曜日なので半分くらいの店は閉まっていた。
豚肉煮込みのようなもの(35ペソ)(150円)を注文。肉は美味いがやはり少し米が多かった
少し散策してからバカルディ博物館へ行くと、停電だからまた後で来た方がいいと言われた。そういえば昨日の朝も停電があり、扇風機が止まってかなり暑かった。
時間を潰すために昨日行って美味しかったカフェを訪れたが、ここも停電でコーヒーが出せないと言う。ポットに入ってるのを注ぐだけだと思うんだけどな……他の客はコーヒー飲んでるんだけどな……
釈然としない気持ちを抱きながらしばらく散歩してからバカルディ博物館にリベンジ。ここはサンティアゴデクーバの初代市長バカルディの家である。家とは思えない造りだ。
美術品、キューバの独立や革命の英雄にまつわる品、さらにはエジプトのミイラまで展示してあった。
パドレ・ピコ。谷中銀座を思い出す階段だ。よく見ると連結してる犬のカップルがいる。
この近くにあるルチャ・クランデスティナ博物館は残念ながら閉まっていた。地球の歩き方によると開館時間のはずなのだが……ダイヤモンド社はちゃんと仕事してくれ…
そこら辺の露店で人民タバコのクリオーヨを見つけたので購入した。1箱10ペソと輸出用タバコの半額である。
フィルターのない両切りタイプで巻き方が弱いため吸っているとタバコの葉が少し落ちてくる。味は悪くなく、巻紙からシロップの味がするのが面白い。
サンティアゴデクーバの中心から3kmほど歩いてサンタ・イフィヘニア墓地へ。ここにはフィデル・カストロとホセ・マルティの墓がある。
先日も書いたようにカストロは独裁者ながら自分の銅像などを作らせなかったのだが、墓も実に質素なものだった。トルクメニスタンの誰かさんとは大違いだ。左奥に見えているのはホセマルティの墓である
近くには革命戦士の墓もあった
中心部に戻り、おやつがてら牡蠣スタンドに入ってみた。謎の液体に入った生牡蠣が出現。これで8ペソと安くて美味いがお腹が少し心配である。結局何も無かったが。
夜ご飯はピザとピニャコラーダ。夕日は見えなかったもののオレンジ色の雲が綺麗だった。
サンティアゴデクーバでは7月末にカーニバルが行われるらしく、その準備が進んでいた
出発時間になってもバスターミナルで何か揉めているので英語とスペイン語が分かる乗客に話を聞いてみたところ、「18時発のキューバ人用バス(Omnibus)が壊れて発車できなかったので代わりに22時発の外国人用バス(Viazul)でその乗客を輸送する。俺達Viazul組はいつ出発できるか分からない、たぶん次のViazul(翌朝6時)で出る」とのこと。
……ふざけるのもいい加減にしろ。何のためのバカ高い(51CUC=5600円)外国人用バスやねん。予備のバス用意しとけや。次のバスも乗客いるだろうしみんな玉突き式に次のバス乗らなあかんのか?1日3本しかないのに???
状況を説明してくれたドイツ人は奥さんがキューバ人で毎年キューバに来ているそうなのだが、「昔は外国人用バスに地元民が乗ることなんてなかった。増してや外国人を立ち退かせるなんてことは考えられなかった」とのこと。「俺は東ドイツ出身だけど表現の自由の規制とか物不足とかキューバとすごく似ている」とも言っていた。
Viazul組の猛抗議により一旦は乗車でき安心したのだが、スタッフが方針を転換したらしく俺らの預け荷物を勝手に降ろしバスを降りるようにと高圧的に言い始めた。しかし誰も立ち退かず数十分が経過。みんな断固戦う姿勢のようだ。
ちなみにViazulは外国人用バスのはずなのに、なぜか今回はもともとの乗客の8割がキューバ人で外国人は俺含め2人しかいなかった。そのため全く英語での説明がない。俺もキューバ人に便乗して少なすぎるスペイン語の語彙力で抗議し悪態をついておいた。
しかし結局何とか話がまとまったらしく、俺らは0時発のOmnibusに乗って出発できることになった。通常Omnibusに外国人は乗れないのでレア体験である。まあ10人ちょっとの空きがあったなら揉めてないで最初からそれに乗せてくれやという話なのだが。
めっちゃ綺麗やんけ。価格もViazulの10分の1程度らしい。これが社会主義か……
7.15
8時に目覚めたがまだ半分しか進んでいない。サンティアゴデクーバ-ハバナ間は15-16時間かかる距離なのだからそれもそうだ。
朝ごはんのためにバスが店に立ち寄ったものの、最初の2軒は材料がなかったらしく最終的には路肩の露店で食べることになった。
スパゲティ入りのパンのようなものを期待しPan con pasta(パスタのパン)というメニューを注文したが、よく分からないソースが塗られただけのパンだった。残念。
昼ごはんのために停まったのは、Viazulが停まるような店とは違い少し薄汚れた所だった。これは期待できる。ペソ払いの安い所に違いない。
しかし渡されたメニューを見て愕然とした。米2CUCチキン8CUCなど高すぎる。こんなものに金は払えんと昼飯抜きを決定した。キューバどころかこの長旅の最終日で数百円の出費などどうってことはないのだが、気に入らない所に金を遣うことに対する拒否反応がどうしても出てしまう。
店を出る時にキューバ人が見ているメニューをのぞいてみたところどのメニューも数十ペソだったので外国人用とキューバ人用のメニューがあるようだ。これが社会主義……
結局17時にハバナに到着。この旅最後の夜行バスは色々かなりしんどかった。
革命広場前の記念館に行く予定だったのだが遅延により閉館時間になってしまっていたため断念。
クールなグラフィティを発見
余ったCUCで高めの葉巻(1本8CUC)を購入した。こんないいやつどこで吸おう……
旧市街を散策しているとトリニダーで会った韓国人に再会。一緒に夜ご飯を食べてから夕日を見ることにした。
夜ご飯は少しリッチに3.5CUCのロパ・ビエハ・デ・セルド。豚肉と野菜の煮込みだ。
少し路地を入ったところにある安めのCUC払いの店を選んだのだが、かなり美味しかった。CUC払いの店は当たり外れが大きいらしいがこれは大当たりである。キューバ人っぽい客も数人いたので地元民用レストランと外国人用レストランの中間くらいの店なのかもしれない。
曇っていたが夕日もとても綺麗だった。ついに帰国かと思うと感慨深い。感慨深いなどという言葉で到底済むようなものではないが……
最後にペソを使い果たすべくジュースとヨーグルトとコーヒーを飲んでからバスで空港へ向かった。明日の朝のフライトなので当然空港泊だ。