24Oダイアリー

旅行の記録

6.1-2 マイアヒの国と未承認国家@キシナウ、ティラスポリ

6.1

深夜3時半に起こされ、バスに乗ってきた出国審査官にパスポートを渡す。いくつか質問に答えたあと、30分ほどしてパスポートが返却された。モルドバの入国審査官は何も聞くことなくパスポートを回収し、また30分ほどして返却。バスの国境越えは地味に時間がかかる。

 

7時ごろにモルドバの首都キシナウに到着した。バスターミナルだから少し郊外とはいえなかなかの田舎っぷりだ。

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マルシュルートカで市内に向かう。3レイ(18円)という安い価格と、そもそもマルシュルートカという存在そのものが中央アジアを思い出させて懐かしい気持ちになる。

 

目星を付けていた1つ目の宿はベルを鳴らしてもちっともスタッフが出てこなかったため、諦めて近くのもう一つの宿へ。

 

少しのんびりしたあとは宿のスタッフおすすめのチェーン店で昼ごはん。ちょうど昼時ということもあってか繁盛しており、店内の雰囲気やメニュー表が日本のファミレスを思い起こさせる。

スタッフおすすめ料理のザマ。あっさりめのミネストローネみたいで美味いが50レイ(300円)の割に腹には貯まらない。
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モルドバにはこれといった観光名所はない。そのため観光客がかなり少なく、とても落ち着く。ちなみに恋のマイアヒモルドバの曲らしい。

 

国会議事堂。四角くておっきくて無機質で旧ソっぽいね。
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凱旋門とナステレア大聖堂。だいぶちっちゃい。
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教会の前の広場では催し物をやっており、子どもや若者がステージで踊っていた。
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小腹が空いたのでセントラルマーケットでピロシキ(6レウ)。
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野外の大きなバザールも中央アジアを思い出すなあと思いながら歩いていると、何やら人だかりを発見。ソーセージの屋台だ。ビビッときた。これは美味い、絶対に美味いぞ……
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後ろの網で焼いた焼きたてを提供してくれる。
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店の写真を撮っていると「俺たちの写真も撮ってくれ!」と陽気なおっちゃん。
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ソーセージとパンとキャベツのセットで27レイ。
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プリプリで野趣あふれるソーセージに、少し酸味があり柔らかくなったキャベツがめちゃくちゃ合う。昼間からこれとビールを飲む人も多かった。

 

明日のキエフ行きバスのチケットを購入するため北バスターミナルへ向かう。途中で見えた線路が綺麗だった。
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チケットを買い宿に戻り休憩。暑すぎる。イスタンブールよりだいぶ北に来たのにイスタンブールより暑い。

宿で会った日本人の方が野菜と肉のにんにく醤油炒めをおすそわけしてくれた。美味い。美味すぎる。約4ヶ月ぶりの醤油が体に染み渡った。

 

涼しくなってきたところでまた散歩に出かける。スーパーマーケットならぬハイパーマーケット
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大きな店だったので醤油が売っていた。意外と安い。
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ちなみにキッコーマンは2倍以上する。
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豚肉の加工食品コーナーも実に充実していた。イスラム圏が長かった人間には感動的な光景である。
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思わずベーコンを購入(200g30レイ)。朝ごはんにしよう。

 

そのあとはもう一つのショッピングモールへ。その名も「Mall Dova」。良い名前だ。
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かなり綺麗でオシャレだった
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宿に帰ってベーコンとパンを食す。美味い。
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6.2

今日は日帰りで未承認国家の沿ドニエストル共和国へ行くのだ。沿ドニエストルはここである。

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国旗はソビエトのシンボルである鎌とハンマーが今も残っている。モルドバソ連だった頃のモルダビア国旗と同じようだ。
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バスターミナルからバンで2時間ほどで首都ティラスポリに到着。入国時は全員下車して入国審査を受ける。スタンプは押されず有効期間10時間のペラペラの入国カードがもらえる。

モルドバの出国手続きは無い。それもそうだ。国家承認してないんだから。ここもモルドバの一部ってことになってるんだから。

 

バンはティラスポリ駅に着く。
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沿ドニエストルは未承認国家ながら独自通貨沿ドニエストルルーブルを持っている。沿ドニエストルでしか両替できないレア通貨だ。

プラスチック硬貨もあると聞いて1000レイだけ両替したが、全て紙幣で返ってきた。1レイ=0.88ルーブルなのでだいたい1ルーブルが7円だ。
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ロシア正教会沿ドニエストルはロシア系民族が幅を利かせている国なのだ。
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ソ連っぽい団地。もちろん通りは碁盤の目状である
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ソビエトの家(市庁舎)とレーニン像。
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走っているバスが意外と綺麗で驚いた
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めっちゃ綺麗な建物

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聖誕教会。
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聖誕教会の近くにはバザールがあった。かなりの活気だ。
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行列ができているシャシリーク屋を発見。焼きあがるまで時間がかかり20分ほど待った。
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待っている間に周りの人たちに「旅行客だからプラスチック硬貨が欲しい、だれか交換してくれないか」と拙いロシア語で持ちかけてみた。みんな理解してくれ笑顔で答えてくれたが持っている人はいない。どの硬貨も同額の紙幣が存在するためあまり需要がなく流通量が少ないのかもしれない。悲しみに暮れているとどこからかおじいさんが10ルーブル硬貨を持ってきてくれた。10ルーブル紙幣を渡して交換。

これがプラスチック硬貨だ。ボードゲームで使われてそう。1ルーブルと5ルーブルのものも欲しかったが手に入らず。

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やっとシャシリークが焼き上がり列が動き始めた。パンや野菜とセットで35ルーブル
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スパイスが効いておりジューシーで美味しい。

 

散策再開。スヴォーロフ像の後ろに見えるのはアブハジア南オセチア、ナゴルノ=カラバフの国旗である。これらの未承認国家は、未承認国家どうしで承認し合い仲良くしているのだ。
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沿ドニエストルの国章。
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この戦車はソ連の対独戦勝利記念モニュメントらしい。「за родину(祖国のために)!」と書かれている
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戦車の前には戦没者慰霊碑。
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少し歩くと政府庁舎もある。ここにもレーニン像。

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街中には沿ドニエストル国旗とロシア国旗が並んで立っているところが多い。看板などもモルドバと違いキリル文字だ。
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駅からバンに乗りキシナウへ帰還。帰りは40ルーブルと行きより少し高かった。バスターミナルから近いので市場を物色。旬なのかイチゴを売っている人が多く、普段イチゴなんて食べないのに買ってしまった。1カップ10レイ。ほどよい甘酸っぱさで美味しい。
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シャツと靴下がだいぶ傷んでいたので新しいものを購入。下着屋にはGhluin Kloinというカルバンクラインのパクリみたいなものが売っていた。180円は高いけど買っとけばよかったな、、、
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バザールの食堂で夜ご飯。ハツの煮込み、マッシュルームの煮込み、マッシュポテト、パンで32レイ。めっちゃ安い。しかも美味い。f:id:ny2401228:20190604034921j:image

 

微妙に残ったレイを使い切るためにスーパーへ。蕎麦やそうめんが250円くらいで売られている。意外と安い。
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結局お気に入りのヨーグルトを買い、あとはバスターミナルの売店で使うことにした。

勝利記念と永遠の炎。対独戦の勝利を記念したものだそうだ。モニュメントの中心では炎が燃えている。
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お気に入りのヨーグルト。ブルガリアだけでなくルーマニアにもモルドバにもあるようだ。
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キエフに行くためバスターミナルに向かい、パン屋で25レイの肉入りパイを買ってレイを使い切った。この犬がめちゃくちゃ見てきたので食べづらかった。
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バスは2階建てだ。1日1本しかないからか乗客も多かった。

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